九寨溝・黄龍

 2004/10/5〜10 九寨溝・黄龍に行った。
 中国のゴールデンウィークである国慶節が10/6最終日であるのを知ったのは出発後だった。
 @広州泊、AB九寨溝泊、C成都泊、D広州泊の5泊6日の行程である。
 行ってみてわかったが、九寨溝には3連泊、黄龍には2連泊すべきだった。

10/5 早く準備できたので、関空に早く着いた。早く受付し、早くチェックインすれば良い席が取れたようだが、そんなこととはつゆしらず、昼食を摂り、時間待ちしてしまった。
長いロスタイムを過ごして午後2時50分発中国南方航空で広州に向かった。
約4時間かけて広州新白雲国際空港に着いた。時差が1時間あるので6時前である。時計の表示を直す。



広州のガイドは蘇さん。やり手の中年女性で手抜きガイドである。最終日のガイドも彼女だそうだ。迎えのバスは来ない。遅れている。為替レートが1元13円のとき、ガイドの交換レートは14円強、土産物屋では15円、ホテルでは13円後半だった。
空港に近い4つ星ホテル中央酒店に泊まる。ホテルの広東料理はおいしくない。ガイドを通すとビールは20元、法外な値段だ。
夕食後、ホテル周辺を歩き、スーパーで8元のマオタイ酒125mlと0.6元のミネラル水を買う。安い。酒はうまい。


10/6 午前5時30分(日本時間AM4:30)モーニングコール。6時朝食。食の都とは思えない内容のバイキングだ。いろいろ食べてみるがおいしくない。
午前6時30分ホテル発、7時15分広州新白雲国際空港チェックカウンターに着く。成都行CZ3403便はB101搭乗口と表示してあるが、チケットにはB104とミスプリントされている。ガイドはB104に行けと言って帰ってしまった。
長いムービングウォークを歩き、B104搭乗口に着くと何の表示もない。いぶかしく思いながらベンチへ歩いているとB101搭乗口でCZ3403便の搭乗手続を行っている。係員にチケットのB104を示すと当然のようにB101から乗れという。ミスプリントは日常の事のようだ。チケットの表示を信じてはいけない。

午前8時15分発中国南方航空で成都に向かった。9時過ぎに機内サービスで海鮮焼きソバが出た。あまりうまくないが食べていくうちに慣れる。中国醤油の風味や五香紛の香り、インスタントのような麺、これらに対する違和感が薄れていく。
前の席の新聞見出しに本日の目的地、黄龍の字が読める。暴風と雪で昨日4,000人が撤退したそうである。不安になる。
成都空港10時15分着。12時05分発九寨溝・黄龍空港行に乗り換えである。
四川省のガイドは曹さん。真面目そうな女性である。総勢21名のツアーでトランクは20個、内1個が出てこない。ガイド奔走し調べた結果、広州空港に積み残してあったことが判明したのは11時だった。積み残しトランクは本日のホテル新九寨溝賓館に届けるという。
九寨溝・黄龍空港行チェックカウンターまで長い道のりを歩く。
成都双流国際空港は国際線と国内線が500m離れている。なぜか国際線のほうに到着したみたいだ。
荷物を預けチェックインしたらもう出発待ちである。待合ロビーに坦々麺と粥のレストランがあった。トイレにはニイハオしている男がいた。
ガイドが連絡を取り、本日の黄龍は好天、渋滞なしを確認する。
予定通り12時05分発中国南方航空で九寨溝・黄龍空港に向かった。機内サービスはナッツと水のみ。美しい実習生と向かい合って広い席に座る。窓から雪山が見える。



13時05分到着。絶景の空港である。標高3,500m。くらくらする。

 

すばらしい景色を車窓から楽しみ、川主寺国際酒店で昼食を摂る。



どこがチャン族郷土料理なのか不明な中華料理だ。地元食材使用ということか。
食後もすばらしい景色を楽しみながら黄龍に向かう。午後3時過ぎ着。通常4時間かかる道のりを3時間半でこなさねばならない。
15:30〜19:00の予定で黄龍に入る。まず駕籠に乗る。標高3,080mから3,858mまで2人で90kg程の私を担いで登る。駕籠も入れると一人50kgの負荷か。輿に乗って富士登山するようなものである。料金220元(3,080円)は安い。チップをはずんだ。
昨日も今日も雪だったようだ。ところどころに残っている。巨大な雪だるまもある。気温0度。駕籠に揺られると寒い。

 

2時間かからずに黄龍後寺に着く。

 

 

五彩池は一番美しい。

 

時がたつのを忘れる。


時刻は17:00を過ぎている。駕籠は下山道を登ってきたので、登山道を歩いて降りる。処々で景色を楽しみ写真を撮る。

 

 

時はどんどん過ぎていく。待ち合わせのホテルに着いたのは丁度19:00だった。
最後は急いだので疲れた。トイレを済ませ、バスに乗り込む。あたりは暗くなる。同行の夫婦がまだ帰らない。すっかり夜になる。19:15帰着。少し危険が匂う中国観光事情である。歩けなくなっていたら探してもらえたのだろうか。
ゆとりのあるツアーを選びたい。最低4時間以上。できれば1日ほしいところだ。
黄龍から九寨溝のホテルまでバスで3時間弱の旅である。すばらしい景色の山岳ロードだが暗くて何も見えない。途中ガソリンスタンドでトイレ休憩する。有料トイレは5角(7円)である。夜空に天の川がはっきり見える。星がきれいだ。
21:50ケ小平の娘が経営している4つ星ホテル新九寨溝賓館に着く。ホテル街は一大観光地である。砂漠のラスベガス。高原の九寨溝といったところか。九寨溝には20,000人分のベッドがある。
遅いチベット族民族料理の夕食を摂る。料理はまずい。四川麻婆豆腐らしきものもある。しかし、同じ料理を民家で出されたら美味と評すだろう。近代的ホテルの料理ではない。
広く寒い部屋で一服すると24:00だ。明日7:00モーニングコール、8:30発である。8:20にはロビーに出なければならない。多忙である。
ホテルの暖房は稼動しない。電力不足で止めているそうだ。



10/7 晴れ。予定通り8:30にホテルを出て九寨溝に向かう。
ガイドがチケットを購入する間にサービスカウンターでパンフレットを貰う。なんとVCDミニディスク付だ。二種類ゲットする。多くの人が行列している。中国のゴールデンウィーク国慶節最終日なので混雑は少ないそうだ。誰も並んでいないゲートを開けて通り、駐車場を横切ってバス待ち行列の先頭に割り込み、争ってバスに乗り込む。ガイド曰く、係員の指示に従ったとのこと。
九寨溝入り口から長海まで32km、車窓から観光するバス旅行だ。広い。樹正群海を抜けるだけで最深部の原始森林に着いた気分になる。諾日朗瀑布を過ぎると長海まで見所は無いと説明されるが、4,000m級の山々がせまる景色は絶景である。

 

  

下季節海、上季節海を過ぎて長海に着く。



ゆっくり湖面まで歩く。



息苦しいような気がする。水面の標高は3,103mである。インターネットで確認した九寨溝のトイレを利用した。
長海から五彩池まで歩く。



美しい池である。



五彩池からバスに乗り、諾日朗まで戻り早めの昼食を摂る。チベット族田舎料理で味は×と聞いていたが、それなりである。昼食後徒歩で諾日朗瀑布を見物する。幅320m地上から全景を写真に撮ることはできない。



原始森林行バスに乗り、箭竹海で降りる。「英雄」のロケ地だそうだ。道路に面して湖がある。少し歩いてバスに乗り熊猫海に向かったが、バスが止まらない。熊猫海瀑布下から見る五花海の美しさは最高だ。五花海でバスを降り歩く。

 



上から見た美しさもすばらしいが、近くから山を見上げる美しさもすばらしい。



バスで珍珠灘へ行き、珍珠灘の流れを歩いて渡り、珍珠灘瀑布に沿って降りる。

  

滝の上を歩いて渡り、滝に沿って歩いて降りられるよう木道が整備されているのはすばらしい。



流れに沿ってバス停まで歩く。



チベット族の村、樹正寨に立ち寄る。

  

村中観光土産物屋である。九寨溝内居住者は転出すると多額の奨励金を貰えるが、中に居れば多くの収入が得られるので誰も出て行かないそうだ。道の下には樹正群海が見える。

 

すぐ下の盆景灘でもバスを降りた。チベット族の水車小屋が並び対岸に渡れる。



このあたりの水車は水面に水平に回るようだ。
盆景灘は溝口に近く、通るバスは満員でなかなか乗れない。バスに立って乗り、5.8km先の溝口まで帰る。
ゲートを出ると九寨溝から流れ出た清流と濁流が合流する。濁流はホテル街から流れてくる。濁流に沿ってホテルに帰る。一日では短すぎる。

途中、チベット族のお茶屋に寄る。薔薇茶、竹茶、金木犀の香茶、プーアル茶を試飲する。値段はべらぼうに高い。市価の10倍である。日本国内で買う値段と遜色ない。

チベット族山菜料理の夕食後、民族舞踊を見物する。はっきり言って行くべきではないかもしれないが、夜ほかにすることはない。言葉はわからないが、歌・踊りとも洗練されている。村祭りではない。180元(2,520円)は高い。地酒と茶、ヤクの干し肉付きだが量は少なく、茶は薄い。酒は味利き程度だ。
ホテルに帰り疲れて寝る。


10/8 晴れ。8:30にホテルを出て九寨溝・黄龍空港に向かう。飛行機は13:35発でホテルから空港までは約1時間半なのに急いで出る。
ホテル前の濁流は町を抜けると清流になり、1級から2級の瀬が何キロも続く、なんという水量、そしてなんという道。やがて流れは3級となり滝が続く。2-30km続く滝のような流れだ。


観光地を作っている。

坂を上り標高3,500mを超える。
道路を竹箒で清掃する人が多く居る。バイクに竹箒を積んで走る人が多く居る。制服姿の警察官が寒さに震えながら立っている。峠付近で通行止めに遭う。



中国要人のトップになった胡錦涛が九寨溝に来るのだ。現代の皇帝は通行止めで誰もいない、竹箒で掃き清められた道を何十台もの車列で突き進むのだ。
男子たるものかくあるべしである。
通行止め解除後、バスは川主寺へ向けて疾走する。玉石販売店に案内される。どうでもいいが高価で買えない。早々に店を出てほかの土産物屋を冷やかして、二日前と同じ川主寺国際酒店でチャン族郷土料理を食べる。二日前とは別メニューだった。
川主寺から九寨溝・黄龍空港入り口までは大変近いが、入り口から空港まではずいぶん遠い。空港は標高3,200mか3,500mで空気が薄く、長時間滞在するのは困難にもかかわらず、早く着いて待った。



成都には15:00前に着き、劉備・孔明の祠、武候祠と杜甫が滞在した杜甫草堂を見学した。四川名物火鍋を食べ、オプショナルツアーの観劇には参加せず、ホテル銀河王朝大酒店に帰り、斜め向かいの人民百貨店に行った。酒ほか大変安く購入し、休憩して帰った。銀河王朝大酒店は市の中心であった。



10/9 晴れ 8:30ホテル発でパンダを見に行く。どうでもいいが子パンダは可愛い。



ゆっくり観光して空港に向かう。11:25発の飛行機を待つ。
空港のコーヒー38元、セット120元はあまりにも高い。
機内サービスがあったが、いまいちなので少しだけ食べた。
広州13:20着。ガイドは居ない。遅れてきたガイドがでたらめな弁解をして土産物屋巡りに連れて行く。旧空港ホテルで点心飲茶の昼食を摂り、六榕寺、陳氏書院、鎮海楼と観光する。ホテルチェックインも土産物屋でひどく待たされる。勝手知ったる中央酒店6Fに入り、すぐにスーパーへ買い物に出る。



夕食は広東料理でビール飲放題とのことだが、あまりにも料理が少ない。ひどいガイドがピンはねして浮かせているようだ。
なかなか不愉快なガイドである。
ホテル周辺の商店で土産物を入れるバッグを25元(350円)で買った。


10/10 晴れ 6:00モーニングコール、6:30荷物を出してチェックアウト、朝食を摂ってバスで空港に向かう。7:30過ぎにチェックインし、9:30発で関空に向かう。帰りは時速90km以上のジェット気流に乗るので早い。13:50関空に着き、はるか、のぞみで岡山に帰る。夜10時からあまのじゃくで宴会する。


10/11 疲労困憊し休息する。


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