「川下りは楽し・余談」   by  別宮 博一

D<カヌーへの勧誘>



 今年の梅雨は週末雨のことが多かったし、折角雨でなくても、

他の先約で埋まっていたりして、全く川に出られなかった。例年

この時季には、周りの女の子、時に男どもにも声を掛けて、川に

連れて行って遊んだり、安全度の高い所を下ったりして遊んだも

のである。年寄りばかりで川下りをするのは、それはそれで楽し

いが、若い女の子が混じると、もう楽しさは百倍する。



 私の周りの男共は、私よりも私と共に現れる女の子の方を主

として期待しているようで、そこら辺りを加味して、私を誘ったり、

私の誘いに乗ってきたりしていると、私は理解している。 その証

拠に、私が1人で現れた時の彼らの態度には、内心期待して「お

楽しみクジ」を引いたら、当たったのはティシューペーパーだった

時のようなニュアンスが伺える。 



 若い女の子を川に誘うのは結構難しいもので、誰でも彼でも

手当たり次第に声を掛ければ良いと云うものではない。たとえ

遊びであっても、女性に断られるのは、いささかショックを伴うも

のである。従って、マイナーな遊びの故に、打率を良くするため

には、これはと思う娘については、アンテナを張って平素から良

く観察し、志向を判断しておくことが必要だ。一方では、意外な

所に、誘われれば一寸体験して見たいと思っている娘が結構い

るのも、実感として確かである。一寸したキッカケを掴み、電光

石火釣り上げることが出来たりする。



 私の体験上、女の子には二通りのタイプがある。一つは、親し

い友人と一緒でないと来ないタイプである。こういうのは二人

以上になるかゼロになるかで、1人が急に都合が悪くなると全

員来なくなってしまう場合が多い。もう一つは、これは少ないが、

1人でも来るタイプだ。このタイプは、自主性・独立心の旺盛な

娘で、何事によらずチャンスを捉えて物にして行くタイプで、事

カヌーに関しても、もある程度まではすぐに巧くなる。そこから

先は頻度と師匠の問題で、私と終始していたのでは上達は先ず

望めない。ま、私としてはどちらのタイプもウェルカムである。



 昨年夏には、一人で来た若い娘の他に、幼年から高校卒業ま

でを過ごした高梁の近所の75歳と65歳の高齢者を連れて高

梁川「石庭」(拙著「川下りは楽し」p.10-11参照)を下り、老人

の心に川下りの快感の炎を燃え上がらせてしまった。



 現在勤務している岡山旭東病院に移って2年余になるが、こ

の間、この病院の職員で川に連れて行ったのは、男2人、女6人、

3家族である。このうち赤い折り畳み式カヌーを持っている女医

1人を除き全員全くの初心者であったが、皆大いに楽しんでく

れ、嬉しい事には、皆カヌー遊びを好きになってくれている。



 若い女の子も良いが、子連れの家族と遊ぶのも、手は

掛かるが、子や孫と遊んでいる様で、これ又結構楽しい。



 これらの子供達が、将来自らカヌーに興じる若者になってくれ

るといいな!。

 さあ、これからは暑くて焼けるが、何時でも漕げる夏だ!

                      (2006/07/16)



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