「川下りは楽し・余談」   by  別宮 博一

73<「“第2回岡山城・後楽園カヌー駅伝大会”
は盛会でした!」「水辺のあそびを安全に!」>

岡山城・後楽園カヌー駅伝が晴天の下、直接参加者240名弱を含

む色々な形での参加者三百数十名が集い、盛大にして好評のうちに

終了してから、速いもので、もう2カ月が経ってしまった。

        

 今年はコースを1つにまとめた事で随分運営が遣り易くなった。

安全と言う観点から秀逸であったのは、岡山国体で使用するために

特注して製作され、その後は使われる事も無く放置されていた、安

定抜群の「浮き桟橋」10個を、吉井川レーシングカヌー国体会場

附近から運んで、カヌー駅伝会場の京橋下の乗降場所に設置したこ

とである。昨年と比べると安定性・安全性は天地の差で、参加者に

は非常に好評であった。こういう物を見付けて来るのも大した物で

あるが、これを運ぶにはそれ相当の重機とトラックと人手を要する

訳である。これらを岡山カヌークラブ内で遂行し得た事は驚愕に値

する。特に難波克己氏の太っ腹な貢献が大きく、彼の尽力無くして

は如何しようもなかった。

  

 前日には、「お花見カヌーツーリング」と「タイムトライアル」が

予定されていたが、前者の参加者は6人と少なかった。後楽園周回

を行い、旭川を遡上後、後楽園東側の細い水路に入り、川上側から

川下側へ通った。東側土手の桜並木の桜の花は名残程度には残って

いた。この水路は満潮時付近の時間帯でないと川上側入り口が干上

がっており通過出来ない。

 タイムトライアルも参加者はそれ程多くはなかったが、色々の艇

で皆さん懸命に漕いだ。コースはカヌー駅伝と全く同じであったが、

これにより、どんな艇でどんな時間で漕げるものか一つの目安が得

られた様に思う。但し、遅い筈の艇でメチャクチャ速い記録も出て

いるので、あなたの参考になるか如何か・・・・・。(記録は当HP

内に掲載済)。

 前日祭は本部前の河川敷に座り込んでワイワイガヤガヤの宴会で

盛り上がった。特に会場からの色々な質問に答える形での本田大三

郎氏の話は示唆に富んだもので、その場に居合わせた者は、何か非

常に“得をした”様に感じたに違いないと、私は確信している。

              

 大会前日には、早朝5時過ぎに淡路島で地震があり、岡山は阪神

淡路大震災の時と同様の震度4の揺れがあり緊張したが、何事も無

く経過し、大会期間中は申し分のない晴天で、二回続いての好天気

で、「晴れの国岡山」の面目躍如である。

 前回の反省から、開会式には全員参加する様にしたので、会場は

大勢の人で盛り上がった。スタートが規定のコース通り旭川の左岸

(東岸)寄り半分を使って行った為、本部から遠く感じられ、迫力

が削がれている様に感じられた。スタートのみは旭川全幅を使って

行うべきかと思われ、検討の余地がある。

 今回は、本部近傍に、社長自ら出店の「青木カヌー」と、近周り

の老舗・岡山名物「吉備団子」の2つの出店があり、それだけでも

随分華やいだ雰囲気が醸し出され、人だかりも上々で、売れ行きも

良好であった様である。

                 

 さて、水辺の事故の報道が昨年の末以来散見されるのに鑑み、「心

肺蘇生とAED実践のミニ講習会」を企画し、レース後表彰式迄の時

間の一部を使って30分余程行った。指導は岡山旭東病の看護師で

卓越した指導技術と情熱で定評の浅越博之氏に御願いした。「ダミー

人形と練習用AED」の6セットが用意されていたが、正直のところ、

どれだけの人に参加して貰えるか不安であった。結果的には1セッ

トに3人余りの参加者があった。もう少し多い事を期待していたが、

多過ぎない人数で、実技を実践する事によって、スワッと言う時に

躊躇せず進み出て心肺蘇生を実践出来るよう、全員十分に良い訓練

が出来たようである。参加メンバーを見ると、心肺蘇生が必要な場

に行き合わせたら、進み出てやるしかない立場の人とか、家族や仲

間への思いを強くするバックグラウンドを持っている人の様に思え

た。

     

 大会は成功裏に終わったのであるが、5月25日夕方、旭川で子

供2人が溺れ、1人は現場で蘇生出来たが、もう一人は心肺停止状

態で病院へ搬送された」と言う報道があった。場所は“ジェ、ジ

ェ!!「岡山城・後楽園カヌー駅伝コース」のド真ん中、後楽園島

の川下の端辺りだ。大潮の干潮時に近く、川底の岩場や砂の堆積し

た露出部分がかなり広がっていたはずで、水の中はドドっと深くな

っている。無防備にそこに降りて遊んでいる内に転倒したのであろ

う。あそこは干潮時間帯でなくても岩場がチョロチョロ見え、湾曲

した旭川本流の最外部で普段から、流れらしい流れの無い様な周辺

よりは流れの速い部分である。偶々その辺に居た若者が飛び込んで

1人を助け上げ、偶々附近でBBQパーティーをしていた医師が心肺

蘇生を行い、1人の蘇生に成功したと言うことの様である。現場で

心肺蘇生が行われていなかったら・・・・・。現場での心肺蘇生の

威力を如実に示す実例は、意外に近い所にあるわけである。

 水辺での遊びを実践するにあたっては、無防備なのは当然ながら

リスクが高い訳で、カヌー仲間が常に必ず行っている様に、PFD

(ライフジャケット)とヘルメットと水辺用の履物を装着しておく

のが安全と言うものである。そして、子供は大人の視野の中に常に

入れて置こう。

                 

 最近は水辺での安全について、TVで1〜2分の啓蒙番組が流され

ているし、「水の事故ゼロ運動」という日本財団の活動も立あげられ

ている。申し込めば装備を貸してくれるそうである。

 水辺のシーズンを緊張感を持って無事に過ごそう!

        



 第3回岡山城・後楽園カヌー駅伝大会は、

 2014年3月30日(日)に開催予定です。

お誘い合わせの上、多数御参加下さいます様、

お願い申し上げます。



                (2013年6月8日) 






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