「川下りは楽し・余談」   by  別宮 博一

50 <「高梁川《奥の院》下りを堪能! 沈・チン・珍!」>

 

 4月25日は終日雲一つ無い快晴で、「この日にカヌーを楽しまな

くて如何する!」と云う久々の快適な一日であった。私は国道18

0号線を高梁川に沿って遡って走って来たが、前日までの雨で水量

が多い割りには水は澄んで綺麗なのは驚きであり、こんな事は稀な

事態で、何だかワクワクして来ると云うものだ。

 「岡山カヌークラブ4月行事」としての「高梁川ツーリング」に

参加するために「蒸気機関車“D51”静態保存」直近の「井倉洞」

川上側の無料駐車場に10時半に集合したのは、21名19艇(1

人艇18、幼児連れ3人乗りレクレーション艇1)で、今回はオー

プンデッキ・カナディアン艇の参加は無かった。新規入会者もあっ

たのは喜ばしい限りである。 

 この日のリーダー・大西氏が諸々の考察の末、石蟹(いしが)か

ら下ってここをゴールとする予定を変更して、ここを出発点として

豪快な川下へ5キロ余程の区間を下る事に決定した。実際のところ、

近年稀な濁流でない澄んだ適正高目水位で、快晴とあっては、この

選択になる気持ちは、わたしには十分理解出来たが、多少リスキー

とも思えた。

 諸々の段取り後、川に出たのであるが、白状すると、初詣で大山

氏のカナディアン双胴艇に乗って以来乗っておらず、実はこれが私

の今年の1人艇初乗りである。この歳になると、情けない限りであ

るが、脳卒中や心臓発作が怖く、このリスクを回避しようとして、

寒い間は尻込みの連続で経過して来ている。ところが、この日も未

だ水は冷たかった。

 ウオーミングアップと云うか日頃の練習を怠っていると、結果と

して現れてしまうもので、早々に私は沈してしまった。右の岩が気

になる一寸したイレギュラーな波のある瀬で、直ぐ前を行く「ゴク

ウが沈する!」と思っている内に私も続いて沈してしまったのであ

る。次の瀬に流れ込む寸前でリーダー・大西氏が助けてくれたが、

一回沈すると大いに消耗して脚に来てヨロヨロになってしまう。冷

たかったが、これで目が醒めた。

 「次は誰?」等と声が上がっていたが、その後は豪快な瀬を通る

度に、老若男女入り乱れての沈が続き、特に「地獄網の瀬」では9

艇程流れて来た様に思う。私は自身は沈することも無く快調に楽し

めた。自作の3分割シーカヤックが破損した方にはお気の毒であっ

た。息子さんを乗せた艇は沈を繰り返し、坊やには多分に過酷であ

ったが、カヌーに対して印象を悪くはしなかったかと気になる。

 累積総沈数は20を超えるが、正確な数は把握していない。何よ

りも、これだけ多数回の沈ながら、怪我が無かったのは何よりであ

った。

 今回私が撮影した沈の写真集を披露致しましょう。「レスキューの

間、お前はそんな事しかしていなかったのか」等と責めないでネ!







                 (平成22年4月28日) 


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