「川下りは楽し・余談」   by  別宮 博一

44  <「高梁川で見た鵜の大群、旭川で見た水中の“かかし”群」>

  
 10月10日、いつもの土曜日の様に高梁川を見るともなく国道

180号線を母の居る高梁へ向けて走っていたところ、総社市昭和

町美袋の作原辺りで高梁川左岸(東岸)に鵜の大群がたむろしてい

るのに気付いた。パッと見200羽の大群である。旭川でも高梁川

でも鵜は日常的に見掛けるが、今迄に見掛けたのは数羽から精々数

十羽の集団で、こんな大群は初めてである。何かのはずみで一斉に

飛び立って川上方向に向かったが、これ又壮観であった。

  
 川上に向かって走っていると、下倉橋の少し川下の瀬の辺りへ降

りているのを再度見付けたので、下倉橋の上からも暫し観察した。

中に白鷺が数羽混じっているのが奇異な感じである。食性が競合し

ないのであろうか、争っている様子は無かった。尤も、圧倒的多勢

に無勢で争い様も無いのではあるが。

  
 こんな大群が水中で魚を漁る様を想像すると、魚が居なくなって

しまうのが解ると言うものである。鵜は1947年に一般保護鳥に

指定され、捕獲が禁止されているので、困った存在ではあっても、

環境省の許可無しに勝手に手出しすると犯罪である。

 何年も前になるが、秋岡氏と高梁川を下っていて「猟友会」の集

団が揃いの装束で鵜退治をやっているのに遭遇した事がある。銃列

が川の方を向いているのには参ったが、鵜の姿は全く見当たらなか

った。鵜の方が賢い。トランシーバーでカヌーが通過する旨を全員

に通報された後、通して貰った覚えがある。水中の外来魚「ブラッ

ク・バス」共々、川の生態系を破壊するこれら「川のギャング」に

良い対策は無いのだろうか。

  
 ところで、私はここのところ略毎日カヌーを漕いでいるが、体育

の日連休最後の10月12日夕方「新鶴見橋」と「岡北大橋」との

間の旭川の水中に「かかし」の一群を発見した。前日も前々日も漕

いでいるが、干潮時に漕いだため、流れに逆らうのがきついので、

新鶴見橋迄で折り返しており、川上方向をよく見ていない。9日に

山陽線橋脚まで漕いだ時には無かっので、連休中の何者かの仕業で

ある。

 「かかし」と言っても「へのへのもへの」の様なものではなく、

マネキンなのだ。ヘアーピースを着け、カラ―フルなTシャツを着

て、ネッカチーフまで着け、両手には厚手のソックスを着けた美形

の男女6体なのには驚いてしまう。職場で若い娘に写真を見せたら、

「怖い!」と言う。

  
 目的が何なのか判然としない。しかし、毎日この場で観察して見

ると、サギやカモは「かかし」の存在に関係なく居るが鵜の姿はこ

の区間には見当たらない。「鵜よけ」なのだろうか?だとすれば「効

果アリ」と思える。それにしても、何の為のこの区間の「鵜よけ」

なのだろうか?「かかし」の姿からは若い女性の関与が窺われ、自

然保護団体の「アユモドキ」関連なのだろうか。それとも単なるパ

ーフォーマンスなのだろうか?一体何なの?誰か教えて!

  
  
 



                 (2009年10月21日) 




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