「川下りは楽し・余談」   by  別宮 博一

43  <「軽量カヌーで健康増進に励んでいます!」>

〜 漕げばそれだけ寿命が延びる〜

  

 48歳の春過ぎから始めたカヌー遊びであるが、今年で20回目

の夏が過ぎようとしている。嘗ては殆ど毎日出勤前に一漕ぎしてい

たが、最近はその頻度がメッキリ減って来ていた。その主な理由は、

カヌーを担いで土手道を歩いたり、土手を登り降りする作業が足腰

に堪える様になったことである。

 私のホーム・ゲレンデは岡山市の後楽園附近の旭川で、増水が無

ければ略静水である。相生橋の川下にある可動堰が開いていると、

水位は海水位となり、潮の干満で上下するが、閉じていると略満潮

位で一定する。後楽園と岡山城をつなぐ月見橋辺りには、水面への

アプローチも過保護と言うかサービス過剰気味に両岸に整備されて

おり、環境としては申し分無い。

 これ迄は、ここで漕ぐ時は多少でも薄くて軽いものをと、古い「T

−スラ」を使っていたが、それでも艇とパドルなど合わせると15

〜16sになり、コーミングが当ることで「担ぎ胼胝」が出来てい

る右肩ではあるが、肩が痛いし、帰路には腰も痛く、一度降ろして

休まざるを得ないと言う有様である。

 「とにかく軽りぃものを、手に入れにゃぁおえん」と思っていたと

ころ、オークションでFRP製のスラローム艇を見つけ、安く入手

した。何しろ10sの軽さである。艇長は4m余と長いが、競技に

参加する訳でもなく、無印であるがそんな事が気になる志向でも歳

でもなく、一向にかまわない。準備運動をして、身支度をし、水分

をとり、カヌーを担いで川に行き、一気に漕いで、帰り、シャワー

を浴びて着換えるという日々の1時間に、苦痛なく使えたらそれで

十分である。

  

 8月30日に入手以来、略毎日漕いでいる。軽いので、担いで漕

ぎに出るのが全く苦にならない。殆ど朝出勤前に漕ぐが、帰宅後急

いで漕ぐこともある。夕方漕ぐのも良いが、早朝の爽やかさは何物

にも代え難く、堪らない。早朝漕ぐと一日中爽快で気分が良い。私

のメニューは「相生橋と山陽本線鉄橋間で、休まず一気に漕ぎ、橋

の下を往復で8回潜ること」としている。毎日カヌーマラソンをや

っている様な物だ。例えば、「月見橋」「鶴見橋」「新鶴見橋」「山陽

線鉄橋」の往復である。

  

 この時季に此処を毎日漕いでいて感じるのは、例年土手や河川敷

に赤々と一杯咲いていた季節感溢れる彼岸花の開花が遅く、数が少

ないことである。今年の気候の異変によるものなのだろうか?

 さて、嘗て別宮式健康術として「一歩進んで二歩さがる」の合言

葉で、「一日漕いだら寿命が一日延びるが、一日漕がないと寿命が二

日縮む」(拙著「川下りは楽し」P.180―181)との自己暗示

で、漕ぐことに精を出していたが、これをこの度再開したのである。

これによれば、一週間毎の清算で、週に2回ではどうなるかと言う

と、2日延びて2×5=10日縮み、結局寿命が8日縮むことにな

り、漕いでいる意味が無い。週に5日以上漕がないと寿命が延びな

い計算である。今日9月25日まで27日間、天候不順で漕がなか

った3日以外は総べて漕でいるので、(27―3)−(2×3)=

18となり、1月足らずで寿命が18日延びているのだ。要は、毎

日漕ぎ続ければ、それだけ寿命が延びるのである。雨の日が少なか

ったとはいえ、我ながら良くやっているとは思う。

 考えて見るとかなり厳しいルールではあるが、「二歩進んで一歩も

さがらない」等と自己暗示の大幅なモディファイとリセットが必要

にならない様に、これからは、悪天候で漕げない日はウォーキング

が何かでもOKとして、頑張ろうと思っている。



                 (2009年9月25日) 




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