「川下りは楽し・余談」   by  別宮 博一

S+B<年末〜年始>
 12月はじめだったと思うが、岡山県庁のすぐ近くの相生橋を渡りなが

ら、川面を眺めていて、思い掛けず大発見をした。と言っても私にとって

のことで、「くだらない」と言えばそれだけの事ではある。

 晴れた朝であった。相生橋西詰近くの旭川水中に、かなり大きい鯉と思

しき十匹足らずの魚の群れがじっと動かずに留まっているのが見える。真

上から見ると魚の姿は実に流線型で、潜水艦の姿はこれを真似た物だと

実感出来る。こんな事を考えていると、群れの岸側を、これまた流線型

細身の黒くて矢鱈に長い物が、高速で通り過ぎるのが突然目に入って来

た。それが何であるのか咄嗟の事で判らなかったが、「韋駄天走り」の感じ

があった。かなり川上側で水の上に姿を現したのは鵜であった。

 大発見と云うのは、鵜が水中で羽根を全く羽ばたかせず、羽根は閉じ

たまま、足のみで水中を泳いでいたと云うか走っていたと云う事である。

私はペンギンの水中での行動のイメージから、鵜も水中で羽根を使って

いるものと思い込んでいたのである。水中で羽ばたくには抵抗を少なくす

るため羽根が小さ目になり、従って空中を飛ぶには羽根が小さくて揚力

が得にくく、鵜は飛ぶのが下手なのだと、納得していた訳である。如何や

ら水中での流線型の体型を得るため羽根のボリュームが減って行ったと考

える方が良い様である。その後、鵜の足には水掻きがあるのも確認して

いる。

 このような訳で、「コラムE」の記述内容に就いて、私が鵜が水の中を飛

んでいると云うイメージで書いているのが間違いであった事をお詫びした

い。

 さて、12月29日には備前岡山京橋朝市の「〆の市」があり、カヌー体

験試乗会は無しで、岡山カヌークラブ漕ぎ収め会を行ったが、集まったも

ののカヌー持参者は少なく、流石に実際に漕いだ猛者はいなかった。

 1月13日には同会場で「初市」があり、岡山カヌークラブもこの場に集

合して初漕ぎをやった。初市の出店は流石に少なく、閑散とした感じであ

ったが、我々の方は血気盛んで、水路で初詣をしようと云う絵図である。

シーカヤック組は下流7キロ先の住吉神社、リバーカヤック組は上流1キ

ロの岡山神社への往復である。カヌークラブらしい「初漕ぎ・初詣」を無事

遣り遂げ、気持ちの良い歓談の朝の一時を過ごして開散した。

 此処のところ冬が暖かく、雪が積もることが稀になった感があるが、1

月20日夕から夜中にかけて雪が降って積もった。明けて21日は「大寒」

でもあり、久し振りの「白一色の世界」である。外に出て雪の岡山城を写

真に撮った。漁師の川舟が実に好い。

   


                       (2008/01/21)




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