「川下りは楽し・余談」   by  別宮 博一

P<高梁川の山田方谷>

 
 (写真@高梁方谷会)

 カヌー仲間で親友の秋岡達郎氏は成羽出身の高梁高校卒

である。彼が6月24日(日)の「高梁方谷会」に参加すると言

う。彼はかなり以前から山田方谷に心酔しているのだ。誰で

も聴きに行って構わないと聞いて、私も初めて参加した。東洋

大学文学部教授 吉田幸平氏の特別講演「山田方谷先生に学

ぶ幸福論」を感動をもって拝聴した。老人が多かったが、会津か

らの参加者や総社市長ほかの質疑応答もあり、熱気に包まれた

有意義な集いであった。全国に「方谷会」が沢山あり、それぞれ

に活動しているそうだ。

 「山田方谷」は、財政逼迫した幕末期「備中松山藩」の藩政改

革を断行し、短期間に財政を立て直した人物として、自治体職

員や経営者の間で今全国的に注目されている。2004年3月

NHKでも  「寺田農」演じる山田方谷のドキュメンタリーが放送さ

れたので御覧になった方もあるかと思う。
 
 (写真A岡山丸善書架の方谷関連本)

 岡山の「丸善」書店に行ってたずねると、店員が即その書架の

所へ連れて行ってくれた。山田方谷関連の本が、ナント10種類

も並んでいる。
 
 (写真B臥牛山・方谷橋・方谷林・高梁川・国道180号線)

 私は高校卒業まで高梁で育ったが、当時の生活の中では、毎

日「方谷橋」とか「方谷林」という形で、視野の中にあるか聴えて

来るものであったが、私にとっては単なる橋の名や林の名であっ

て、「山田方谷」に思い至っていた訳ではない。
 
 (写真C方谷駅)

 JR伯備線には「方谷」という名の駅がある。「山田方谷」にちな

んだもので、国鉄およびJR時代を通じ唯一の「人名の駅」であっ

たが、1994年暮れに智頭線に「宮本武蔵」などと云う駅が出

来たりして、実にケシカラン。「備中高梁」から下り線で「木野

山」「川面」「方谷」「井倉」「石蟹」「新見」と続く。この方谷駅のあ

る場所を「長瀬」と言い、山田方谷が居宅で私塾「長瀬塾」を開

いていた場所である。JR方谷駅前の中井橋の周辺の高梁川は、

なるほど「長い瀬」となっている。
 
 
 (写真DE中井橋と長瀬)

 方谷駅にはこれらの事を説明した案内板があり、また長瀬塾

の記念碑が方谷駅の東・山側の高所に建てられており、プラット

フォームの屋根付き待合の北端あたりに行けば良く見える。
 
 
 (写真F方谷駅案内板、G旧宅址石碑)

 この辺りの高梁川をカヌーで下る時には、「中井橋」を目印に

付近で上陸し、備中が生んだ偉人「山田方谷」に思いを馳せて

頂きたいものである。

 因みに、中井橋の二三百メートル川上で合流する小さな川ま

でが高梁市で、それより川上は新見市である。高梁川漁業協同

組合と新見漁業協同組合との境界も略同じである。両漁協で鮎

釣りの解禁日が異なるのも面白い。

(写真H中井橋より180号線)

                       (2007/07/17)






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